東京の四派、そして若手
東京の落語会は、四派に分かれている。都内にある四つの定席を活動拠点とする落語協会、その内の三カ所を拠点とする落語芸術協会。そして落語協会を離れた五代目円楽一門会と立川流である。協会と芸術協会、協会と円楽一門会、立川流。当時いろいろな確執や葛藤があり、分かれていった。一番新しい分裂である1983年の立川流の設立から32年。もはや歴史の域に達する出来事である。
四派それぞれに持ち味があり色合いがある。
協会からは朝也さん。一朝師の三番弟子。昨年のNHK新人落語大賞の受賞の他、様々な賞のファイナリストには必ず顔を出す。
芸協からは宮治さん。伸治師の総領弟子。二ツ目昇進早々でNHK新人演芸大賞落語部門大賞。毎回の奮闘口演で観客を楽しませる。
圓楽党からは萬橘さん。圓橘師の二番弟子。二ツ目時代に様々な賞を受賞して、現在真打ち。独特な空間を作っていく個性派である。
立川流からは志の春さん。志の輔師の三番弟子。アメリカの名門大学から商社を経て入門。経歴を生かした英語落語や著作も多い。
今日勢ぞろいの四人は個性あふれる今を生きる噺家達である、さてどんなコラボレーションを〜どんな化学反応を〜見せてくれるか!未来の大器達の今を楽しんでいただきたい。