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執筆者の写真鶴川落語会

文化芸術の灯を絶やさぬよう〜WeNeedCulture〜

昨日、YouTubeで#WeNeedCulture at DOMMUNE 〜文化芸術復興基金を作ろう〜の配信を拝見しました。新型コロナウイルス拡大で大きな影響を受けている映画、演劇等に関わる方々が、文化芸術復興基金の創設を訴えました。テレビでも、渡辺えりさんが文化庁へ陳情書を提出するシーンが報道されていましたね。

4時間も続いた番組で、途中離脱もしましたけど、総合して見てよかったなと思いました。

まだ残っていますので、ご覧になりたい方は、

へ飛んでみてください。

最初はちょっとグダグダな展開ですが、何せ4時間も続きますので、あまりしっかり見ようとせず、お酒でも飲みながらのんびり見るのがオススメです。



この事態に、人と人は離され、集うことが許されなくなっています。命が奪われかねないウイルスに、人々は恐怖し、そして暮らしが根幹から変わろうとしています。自分のことで精一杯になっても致し方ない状況です。そういう事態に直面した3〜4月は、確かに文化芸術は生きるのに必要じゃない、不要不急と言われても仕方がないと思ってました。


でも、文化や芸術で食べていく、活動をするというのは、遊んでいるわけではありません。文化芸術は人々に楽しみだけではなく、考えさせられることや、喜び苦しみ悲しみの共有、世の中に問題定義をすることもあります。

落語は、落語家さんが話したことを、お客様が頭の中で想像して初めて成立する話芸です。同じ噺を聞いているのに、違う様子を想像をし、違う感想を持ったりします。それなのに、同じところで笑い、涙し、感動したりします。その空間の享受がどれだけの作用を生み出していることか。落語家さんそれぞれの個性もあれば、お客様もそれぞれの個です。その点を結び、まとまる空間。全くの他人がちょっとしたご縁で隣り合って、同じ空間で笑い合う。そりゃ不要不急かもしれないけれど、人間らしく生きていくのに必要ないなんて思えない。今はそう思っています。


それが人によっては演劇だったり、映画だったり、音楽だったり、歌舞伎だったり能や文楽だったり。人はそれぞれの個であるが故に、それぞれがそれぞれに好きなものや合うもの、感銘を受けるものや苦手なものも違います。多様性ってやつです。それが、このコロナで失われるのではないかと危惧しています。皆が皆、売れっ子が好きなわけじゃない。テレビに出ている人を応援するわけじゃない。大きな会社に入社したいわけじゃない。それぞれの、それぞれが大切にしているもの。それが失われそうになっています。


コロナウイルスの影響で、たくさんの文化芸能に関わる方々の仕事が奪われています。出演者、スタッフ、会場を貸してくださる方々・・・表には見えていないところに、本当に本当にたくさんの人が関わっています。その一瞬を最高のものにするために、プロがその技術と心意気や誇りを持って関わっています。今、その人たちの暮らしが脅かされています。演者ももちろん守らねばなりませんが、表に見えていなくても、とても重要な役割を果たしてくれているスタッフを守らないと、コロナが過ぎ去った後にいざ再開しようとしても、再開が叶わなくなります。


もちろん、この事態に苦しい思いをしているのは、文化芸術に関わる方々だけじゃなく、どのお仕事の方々も苦しい生活を余儀なくされていると思います。その方々がお客様としてチケットを買って見にきてくださるおかげで、その舞台が成立しています。そこを選んで参加してくれた、一緒にその空間を作っている大切な関係者です。私は落語会を開催しているので落語に関わる視点で書かせていただきますが、落語という演芸は、演者、スタッフ、お客様、その空間に関わる全ての人たちで作られています。それらのどの人が欠けても成立しません。お客様が苦しくなれば、コロナウイルスが去った後、例えばどうにか寄席演芸が生き残ったとして、「さあ、再開だ!」となっても、誰も見に来ることができない、そんなこともあり得ます。


コロナが過ぎ去った後、また皆で寄席演芸を楽しむためには、体だけではなく、心も元気に乗り越えないといけません。できる限り、健康な状態で生き延びる必要があります。

そのためには、お金が必要なんだと思います。今を元気に生きていくための、踏ん張るためのお金。


なぜ苦しい思いをしている人々が救われないのか。今こそ、国が、政治が頑張る時なのではないかと思います。誰のための政治なのか。疑問だらけです。


こんなこと、言わずにすむのなら、それが一番いい。落語会を開催している立場で言えば、楽しんでいただくためのお手伝いをしているつもりなので、できればこんなことは書きたくないです。楽しいことや、くだらないことで笑っていたい。心の底からそう思っています。


私が何を言おうと全然影響力はないけれど、どうやらイベント関係の自粛要請は長く続きそうなので、書かせていただきました。暇といえば暇ですし。(苦笑)

お金に困っている話がしたいのではありません。(現時点では、生きていくのに困らないのでご安心ください)皆でできるだけ幸せに乗り越える術を模索したいと思っています。


コロナが過ぎ去った後の新・ルネサンスの到来に、パワーを蓄えていられるよう!

皆で新しいルネサンスを元気に見届けましょう!


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